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【海外向けPRプランナーを目指すあなたへ】元国連事務次長/世界最大級PR会社代表 両リーダーからのメッセージ

2019.4.10
いよいよ、5月15日(水)にグローバル広報のストラテジーを学ぶ「海外向けPRプランナー養成講座」が開講します。グローバル・コミュニケーションの最前線に立ってきたリーダーたちは、今こそ正しい知識とスキルを身に付けた人材が求められていると語ります。元国連事務次長で日本の情報を海外メディアに発信する「フォーリン・プレスセンター」理事長の赤阪清隆氏と世界最大級のPR会社「エデルマン・ジャパン」代表取締役社長のロス・ローブリー氏の、志す人へのメッセージをお届けします。

日本の素晴らしいところや課題を、あなたが世界に伝えてください――赤阪清隆

グローバル化が加速するいま、情報の国境を越える速度や範囲が急速に広がっています。世界中どこの人ともコンタクトができるし、コミュニケーションができる時代なのです。その中にあって、日本はいまも尚、情報を輸入することに熱心で、「日本を世界に知ってもらう」という輸出の努力が足りないと日々実感しています。

例えば訪日外国人旅行者が増えましたが、彼らに十分な情報が発せられているとはまだいえません。外国人が皆日本を褒めてくれるからといって自己満足せず、もっと世界の視点に立てる人がこの国の魅力を発掘して、発信する必要があります。ぜひ、あなたがPRパーソンとなって日本の素晴らしいところや課題と経験を世界に伝えてください。

今求められているのはグローバル広報人材――ロス・ローブリー

近年、企業・団体・政府は、ステークホルダーと積極的にコミュニケーションを取る必要性が増しています。インターネットによって情報の民主化が進んだことや、ステークホルダーからの情報提供などが行われるようになったことで、両者の間で信頼関係の欠如が起こっているからです。こうした状況下では、組織・ブランド・個人は、ステークホルダーに対して「信頼」を“稼ぐ”行動が必要になります。広報的に言えば、相手に自分を深く理解してもらい、相手の心を掴むためのコミュニケーションスキルが必要になってくるのです。デジタル社会の現在、情報を発信することが昔よりずっと簡単になりました。どの企業・組織もメディアになることができます。それは「発信」を期待される時代でもあり、誰もが広報マンにならなくてはいけない時代なのです。

また、今では言葉の壁が崩れ、国内向けに発信した情報が、自動翻訳されて海外メディアで取り上げられるといったことが起こっています。ハイコンテクスト文化の日本では伝わる情報も、ローコンテクスト文化の海外では、背景を説明しなければならないため、日本語で発信した情報が情報不足とみなされてしまうこともあり、誤解を招くリスクもあります。情報のグローバル化が進んだ今、こういった現状を理解した上で情報発信できるグローバル広報人材がますます求められているのです。
同氏は2016年の講座立ち上げ時に監修を務めた
グローバル広報人材に必要なこととして、2つのことが挙げられます。まず、常に高い知的好奇心を持つこと。広報の役割は社会と組織の接点になることです。情報もコミュニケーションも物凄いスピードで変化している今、世界で何が起きているのか、何がトレンドなのかといったアンテナを張って仕事をすることが重要です。もう一つは、失敗を恐れないこと。日本人の国民性としてなるべく失敗はしたくない、完璧に極めたいという気持ちが強い。すると、「失敗したくないから何も言わない」となってしまう。失敗の怖さを捨てて、挑戦することが大事です。
赤阪清隆
大阪府出身。元国際連合事務次長。日本の情報を海外メディアに発信する公益財団法人フォーリン・プレスセンター理事長を務める。
ロス・ローブリー
オーストラリア出身。複数の証券会社で上級管理職を経験した後、1995年にPR業界へ。ギャビン・アンダーソンのマネージング・ディレクターとして、M&Aや外資系企業の日本市場参入キャンペーンなどを手がける。プラップ・ジャパン専務取締役兼COOを経て、2010年より現職。外資系企業のみならず、国内企業のグローバル広報戦略の実現に向けたアドバイスを提供。

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