「グローバル化」という言葉がピンとこない人なら読みたい、世界を舞台に働くための超入門書
2016.12.21
一言で「グローバル化」といっても、捉え方はさまざま。仕事の領域を広げる絶好のチャンスと考える人もいれば、文化的な摩擦を心配する人もいます。『日本がヤバイではなく、世界が面白いから僕らは動く。』(いろは出版刊/2013)は「グローバル化」という言葉がいまいちピンときていない人にお薦めの本です。1985年生まれの著者・太田英基氏は、「グローバル化は僕らのためにある」と断言します。起業した会社を辞め、「一人の“ビジネスマン”として」世界を旅した太田氏が同世代の若者に向けて人生の突破口とその可能性を提案します。
学生時代に立ち上げた広告事業会社が成功し、大学卒業後も都会でバリバリと働いていた著者。「時代の最先端を走っている」と思っていた彼が旅に出ようと思ったのは、ある勉強会で言われた講師の言葉だったそう。
本当にグローバルに動いているビジネスマンは、良いアイデアを思いついたら、『それが地球のどこで求められているのか』をまず考えるんだ。
(P36「広がる日本のグローバル思考と世界のグローバル思考の差」内の一節より)
「Aというアイデアを思いついたら、日本人には必要ないかもしれないが、メキシコには必要とされているかもしれない」
「ブラジルで流行っているBというサービスをイスラエルに持っていっても通用するのでは?」
このように、何より先に、閃いたアイデアを「この地球上の誰が必要としているのか」を発想・思考できる日本人がまだまだ少なすぎると講師は著者に語ったそう。
行動範囲と思考の対象範囲を無意識に「日本」に限定していたことに気づいた太田氏は、以来、世界を舞台に自由にアイデアを発想し、世界70億人に対して“グローバルに”アクションしていける人間像に強い憧れを抱きます。その後、太田氏はスーツをかばんに詰めて、50カ国を巡ります。本書では著者が体当たりで身につけ知った「世界を舞台に働く」ための踏み出し方がさまざまなパターンを想定して具体的に書いてあります。
自分のアイデアをグローバルに伝えるにはどうしたらいい?
では、自分の良いアイデアを世界に伝えるにはどうしたらいいのか? 同書には書いていないその方法は、GCAIの講義の中に凝縮されています。同じアイデアでも欧米人とアジア人では受け取り方が違います。グローバルに情報を届けるためには、その違いを理解し、効果的に伝えるための知識とスキルが必要です。GCAIの講義を受ければ、言葉や文化の壁を越えて伝わるプレゼンテーションのスキルだけでなく、それを動画にする方法や、うまくSNSに投稿するテクニックを身につけることができます。“グローバル・パブリシスト”のスキルがあれば、アイデアを世界に伝えることは簡単。すぐに「世界を舞台に働く」ことができるでしょう。