メディアGCAI
あなたの仕事の中に、暮らしの中にある
「グローバル・パブリシティ」のヒント

熟練の語学トレーナーにきいた グローバルに活躍するための極意とは?

2016.4.12
5月11日(水)に開講する「アクティブ・デリバリング アドバンス講座」を担当するラリー・ニフィング講師は日本在住35年。「話す」スキルのエキスパートとして、さまざまな場所でコミュニケーションスキルや英語を指導してきました。そんなラリー講師が考える、日本人がグローバルに活躍するために必要なこととは? 熟練の語学トレーナーが語る、コミュニケーションアーツの極意をお届けします。
日本に来たのは’80年代だとうかがいました。元々、日本に興味はありましたか?
大学を卒業してすぐに日本に来たから、ちょうど1980年だね。僕は日本映画が特別好きだったり、オタクだったり…、といった理由で来日したわけじゃないから、当時は日本についてあまり詳しくなかった。だから、何もかもが新鮮だった。日本語もほとんど分からない状態からスタートして、今では日本が大好きさ。人生を楽しんでいるよ。
今までどんな仕事についてきましたか?
日本に35年ほどいて、講師の仕事をしてきた。みんなが想像するようなことは何でも教えてきたよ。特に楽しかったのは、ある製薬会社でビジネスパーソンに教える仕事。僕は「大人」にコミュニケーションスキルや英語を教えるのが好きなんだ。彼らは学ぶことを楽しんでいて、宿題も頑張ってやってくる。みんな上達するために誠実に努力するんだよ。だから、教えている側としても、とてもやりがいがあるんだ。それと、書く仕事も。フィクションを書くこともあるし、『Larry’s Americana』(NHK出版)のようなコラムを書くこともあるよ。
ラリー講師の幼少期の思い出が詰まったエッセイ『Larry's Americana』は、日本語対訳付きなので、英語学習者にもピッタリです。
ラリー講師が来日したばかりの頃といまの日本。日本人のコミュニケーションスキルに、違いや変化などはありますか?
35年前と全く変わっていないのが、日本人はいまだに受け身であるということだ。学習者としても、コミュニケーターとしてもね。僕は大企業に高度なコミュニケーションスキルのセミナーを依頼されることがあるんだけど、その中でも特によく頼まれるのがグローバルな会議や、海外とのテレフォン・カンファレンス(電話会議)の対策に特化したものさ。国際的なミーティングで積極的に議論に参加しないのは世界中で日本人だけなんだよ。ただ座って、何も言わない。一言もね。地位や英語力が高かったとしても、他の国の人たちと比べて、行動をためらう。リードも取らないし、いつも他の人の発言を待って、相手を遮るのを怖がる。これって、「アクティブ・デリバリング~」の中で学ぶ「バックチャネリング(英語で聞き上手になるための極意)」と深く関わっているよね。「バックチャネリング~」の講義の冒頭で、例題として「すごくいいレストランを見つけたんだ!」と話題を振っても、まだ相づちのスキルを身につけていない受講生は「ウーン、ウーン」としか言わない。それが日本人だと思う。実は、「アクティブ・デリバリング~」は日本人だけが必要な講座なんだよ。
GCAIで講義中のラリー講師。笑顔が絶えません。
“伝える”にこだわったGCAIのコンセプトを聞いた時はどう思いましたか?
まず、講座の名前がいいよね! 例えば、「アクティブ・デリバリング~」の最初に行う「サウンドマスター(アクセント&リズムでここまで伝わる)」なんて、今まで聞いたことなかったよ。名前だけで重要なポイントや、GCAIがやろうとしていることの本質が分かるよね。すごく面白いと思う。それと、教室のドアを出た瞬間から学んだスキルを使えるという点もいい。ここで学べるのは、知識の基礎というよりは、スキルの基礎だよね。文法や語彙力は知識としての基礎だけど、GCAIで教えているのは、状況が異なっても使えるスキルの基礎。過去に似たようなものを教えたことはあるけど、ここまでシステム化はされていなかった。あとは学んだことを、「GCAfe」(https://gcai.jp/about)のようなところで繰り返し練習することが大切だ。日本人はもっともっと映画や音楽、旅行といった楽しい話をしながら、コミュニケーションスキルを磨かないとね! 海外からの旅行者も増えて、これからオリンピックもあるけど、それでも日本は島国だから、日常生活で英語を話すチャンスがなかなかない。だから、ヨーロッパの人々に比べて英語が弱いんだよ。
日本人がさらに世界で活躍するために必要なことは何だと思いますか?
もっとアクティブになることだね。それに、日本では感情をあまり表に出さないよね。それが英語をコミュニケーションのツールとして使うときの難しさになるんだと思う。「きれいな服だね」と言っても、ほとんどの日本人は恥ずかしがって「ええ」で終わってしまう。褒め言葉に対する英語での応え方を知らないんだ。外国人から悲しい話を聞いた時も、英語でどう分かち合ったらいいのか分からない。そういうポイントを練習して、表に出していく必要があるね。英語はグローバルなコミュニケーションに使うものだから、日本のスタイルのままだと難しいよね。
最後に、GCAIに興味がある人、英語でコミュニケーションを取ってみたい人にメッセージをお願いします。
“Antenna is up!”でいこう! 常にグローバルにアンテナを立てていないと、せっかくの学びの時間を無駄にしてしまうよ。周りの人が何と言っているのか? 何をしているのかをよく見て、考えて、実行してみることが大切。それがあなたの経験になるんだよ。
YouTubeでは、ラリーさんが英語でのコミュニケーションのヒントを動画で紹介してくれています。
ラリー・ニフィング
アメリカ、ニューヨーク州出身。コラムニスト、脚本家として活躍するほか、英会話スクールの経営者、語学講師、企業トレーナーの顔も持つ。ビジネス英語や異文化コミュニケーションをテーマとしたセミナーの講演経験も多数。語学書(NHK出版、Japan Times出版ほか)の執筆も手がける。日本在住33年。




★ラリー講師が紹介する英語コミュニケーションのコツの動画シリーズはGCAIのYouTubeチャンネルで配信中!
https://www.youtube.com/channel/UCwsnUkC84NAhKN3dqLvkWMQ
★セミプロとして写真家の顔も持っているラリー講師。下記サイトから作品をご覧いただけます。
http://fineartamerica.com/profiles/larry-knipfing.html
Facebookシェアボタン  Tweet about this on Twitter

Facebook

Instagram